避妊・去勢

飼い主さんの中には、健康な動物に全身麻酔をかけて、メスを入れるのは抵抗があるといった考えなどから、犬や猫の避妊・去勢手術を拒む方がいるかもしれません。また、手術後の後遺症や副作用などの問題点もあります。しかし反対に、避妊・去勢手術を行なうことにより、疾病の予防・問題行動の抑制・寿命の延長および生活の質の向上などの多くの利点が得られるのも事実です。


■避妊・去勢手術のメリット・デメリット
◎メリット
・望まれない妊娠を避ける

・性ホルモンに関連した問題行動の抑制
 出血、鳴き声など発情徴候、スプレー行動、攻撃性、逃走癖
 マウンティング行動など

・性ホルモンに関連した疾患の予防
 雌:子宮蓄膿症、乳腺腫瘍、卵巣腫瘍など
 雄:前立腺肥大症、精巣腫瘍、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫など

【参考データ】
犬の乳腺腫瘍の発症率は全腫瘍の約30%、その中の約50%が悪性
乳腺腫瘍発症率
初回発情前に卵巣摘出:0.05%
1回目の発情後に卵巣摘出:8%
2回目の発情後に卵巣摘出:26%

猫の乳腺腫瘍の発症率は全腫瘍の約17%、その中の80〜90%が悪性
乳腺腫瘍発症率
6ヶ月齢以前に避妊:9%
1歳齢までに避妊:14%

※乳腺腫瘍は早期の避妊手術により発症率を低下させることができます。


◎デメリット
・全身麻酔(アレルギーなど)
・体重の増加傾向(肥満)
・皮膚病、被毛の外観の異常
・縫合糸の感染およびアレルギー
・尿失禁(特に大型犬)
・子宮・卵巣の断端の肉芽腫